2016年5月27日金曜日

第9話 相撲大会~「町の行事が子どもを成長させる」~ (花まる:西郡)

大型連休の終盤の、57日(土)に東川登公民館で餅つき(餅づくり)がありました。翌日8日(日)の相撲大会で配り、撒く約500個の餅を、子ども、保護者、町民、職員で作ります。作成に集まった子どもたちの中心となるのは、もちろん6年生。最終学年として、下の子達を引っ張る自覚を持たせる場となっています。

相撲大会当日。1時間目の授業後、午後の開催に備えて、56年生が会場づくりを始めます。草をむしる、椅子を出す、テーブルを出す、それらを拭く、テントを張る等々、それぞれの仕事をグループに分かれて行います。行事そのものだけでなく、その準備も子どもたちにとっていい経験になります。全体でどんな準備があるのか、自分は何をすればいいのか。指示を待つ子やその指示を勘違いする子もいれば、言われなくても何をするかを理解して率先して行動する子もいます。これらの子たちがグループとして動くと、最初は、なかなかうまくいきません。しかし、時間をかけ、会場が出来あがっていくころには、自分たちは何をするべきかが分かってきて、みんなで協力する仲間意識も芽生えてきます。協力してやれたからこそ、終われば達成感も湧いてきます。地域の方のおっしゃっていた、「行事が子どもの成長を促す」という言葉が、ぴたっと当てはまる場だと思いました。



午後には、いよいよ本番を迎えます。相撲場は神聖な場、清めの儀式は厳かです。開催宣言、挨拶を終えると子どもの相撲大会が始まります。午前までは子どもたちと一緒に準備をしていた私は、午後は「カメラマン」として、子どもたちの取り組み一つ一つを撮影しました。彼らの頑張りを一瞬たりとも見逃せない大事な役回り、子どもたち以上に緊張しておりました。

各学年、男女ごとに取り組みは進められます。子どもたちは緊張した面持ちで呼び出しを待ちます。保護者を始め、多くの観客、行司に審判員、柱には清めの塩、舞台は整いました。対戦する頃には子どもたちの緊張感はマックスに達しています。この緊張感が勝った喜びを、負けた悔しさを倍増させます。



白熱(?)の親子相撲の様子です!
一通り、子どもたちの対戦が終わった後には、とても面白い取組が続きます。六年生対保護者の対戦です。どうでしょう、六年生にもなると、父親が「相撲を取ろう」と言っても、男の子も女の子も乗ってこない年頃でしょう。もちろん、女の子の相手も父親。相撲大会ならではの取り組みです。女の子は恥ずかしがり、父親は嬉しそう気合いを入れます。本気に勝ちにいく父親、いいところまで押し込んで逆転を許す父親、パフォーマンスは様々ですが、会場は盛り上がります。最後のスキンシップかも知れません。しかし、6年生という時期に、敢えて親子で相撲をやる場を設けることに、この相撲大会の意味があります。


卒業生(中学生)の取組、大人の対戦、相撲甚句、六年生代表の弓取り式で相撲大会は終了、最後に、餅をまいて子どもたちはにこやかに餅を奪いあいます。

この相撲大会も地域の力に支えられています。前日の餅作りから地域の方の協力を受け、会場作り、相撲場のお清めも、地域の方が力を貸してくださる。行司・審判員をつとめるのも地域の皆さんです。

地域の方々の協力、大声援があって、今年の相撲大会も、子どもたちの成長にとって、大きな一日となりました。

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