2016年6月27日月曜日

第12話 今年度初の公開授業を実施@東川登小 (花まる:西郡)

618日(土)、東川登小学校で公開授業が行われました。
官民一体型の教育をより多くの方に見てもらうことが大きな目的の公開授業です。「花まるタイム」から始まり「青空協室」「なぞペー授業」「ICTを利活用した授業」と午前中をフルに使い、盛りだくさんの内容になりました。
昨年度から始まった、官民一体型学校「武雄花まる学園」って一体どんな学校なのか?どんなことをやっているのか?説明は聞いたが、実際はどうなのか?伝統的な学校教育を変えていこうとするこの動きに対しては、不安の声、懐疑的な意見もあります。
それらの声に対して伝えていることは2つです。1つ目は「まずは、見てください」ということ。そしてもう1つは、「『学校教育をさらにいいものにしましょう』、という思いの上に官民一体型学校はあります」ということ。
つまり、この公開授業は、官民一体型学校の今を知ってもらう、今後広めていく意味でも、非常に重要な場となっております。


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「花まるタイム」
4回、15分間のモジュール学習。毎回地域から多くの方々がサポートに来ていますが、公開授業当日も、土曜日であるにも関わらず、多くの方が、子どもたちのサポートのために参加してくれました。
また、今回は授業参観も兼ねていたこともあって、平日だとなかなか参加できない保護者も「花まるタイム」の○付けをやってもらいました。お父さん、お母さんに○付けをしてもらう子どもたちは、はにかみながらも嬉しそうです。一方の保護者の皆さんも、普段の授業参観とはまた異なった、子どもたちの躍動した授業風景を見ることができたに違いありません!



「青空協室」
今回のプログラムは「シャッターチャンス!」です。
出題されたテーマの光景を、16年生で構成された縦割り班で、協力しながら、写真になったつもりで、体を使って表現するプログラムです。今回のお題は、「授業参観」「地域の踊り」「運動会」「給食時間」「入学式」など、「東川登小の一年」に関するテーマをそろえ、どの班もばらばらのお題を演じてもらいました。
このプログラムを実施する上でのポイントは2つ。
○テーマを知らない人にも「何を演じているか」がわかるように演じられるか
○人前で堂々と演じられるか

新学年になって2回目の青空協室でしたが、どの班も、56年生を中心に、チームワークよく、みんなでアイデアを出しあい、すばらしい表現を作り出していました。

例えば「授業参観」のテーマを演じた班では、保護者に連れられてきた幼児を6年生が体を張って演じており、そのテーマの象徴的なシーンを入れる試みもありました。
                    ©豊永和明

また、「入学式(※写真参照)」のテーマを演じた班では、悩んでいたところ、たまたま1年生がかぶっていた黄色い帽子を見て、「入学式では、黄色い帽子の贈呈をやるから、これを使うと、分かりやすいんじゃない?」とひらめいた。それがわかりやすい表現につながっていました。「もっとこうしたらわかりやすい」「これが入ると面白い!」と、一歩踏み込んだ表現を入れてみようとする姿勢から、子どもたちの成長を感じられました。




「なぞペー授業」
昨年度後期から、武内小、東川登小で月に一度実施している「なぞペー授業」。
「なぞペー授業」は、一言で表すと、思考力を育むことを目指した授業です。

※花まる学習会の提唱している思考力:
空間認識力・・・頭の中で自在に立体を動かせる力 
図形センス・・・見えないものが見える力
試行錯誤力・・・手を動かしてあれこれ試す力   
発見力・・・「!」と思いつくことができる力
論理性・・・筋の通った論理的な思考ができる力  
要約力・・・何が書いてあるかを捉える力
精読力・・・一字一句じっくり読める力      
意志力・・・自分で解くことにこだわる力

この授業は、朝の花まるタイム同様、花まる学習会のオリジナル教材やメソッドをふんだんに使用しています。
今回実施した教材は主に3つ。
「たこマン」…マンガの1コマ目を見て、2コマ目にどのようなオチが起こるかを考える、想像力を育む教材
「なぞぺー」…花まる学習会オリジナル教材。思考力を育むために、空間認識、論理性など、様々な分野に関する問題を解いていきます。授業では、まずオリジナルの導入動画を見た後に問題を解いていきます。前のめりになって考えること、人との競争ではなく、自分なりに考えて、自分の「できた!」経験を繰り返し大切にさせる時間でもあります。
「アルゴ」…様々な条件をもとに、相手の持っているカードを論理的に考えて、当てていくカードゲーム

思考力は、現在の教育関係者の中でもキーワードとして上がるほど、注目度が上がっています。それもあって、見学者の関心も高く、「なぞペー授業」には多くの方が参加していただき、興味を持っていただきました。今年度より「官民一体型学校」としてスタートを切った朝日小、橘小、若木小でも、年度の後半から「なぞペー授業」をおこなっていきます。

ICTを利活用した授業」
6年生の算数授業を公開。扱う単元は「円の面積の求め方」の応用です。武雄市ではタブレットを使った「スマイル学習」(反転学習)を推進しています。タブレットを持ち帰り、動画をみて予習、面積の求め方を考えてきます。授業では予め考えてきたことを話し合い、問題解決へと向かいます。
ICTを利活用した授業」の関心は高く、多くの方が熱心に授業を見学しました。
動画の作成は先生が発案して、ICT推進員と共同で作っていく作業です。時間も要し、ご苦労も多い。その分、子どもたちにとって、円の面積(応用)の求め方がより定着していくような授業になっていました。




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授業後には、見学者に集まってもらい、東川登小で行っている特色ある教育活動の紹介と、今回の公開授業に関する質疑応答が行われました。土曜日公開ということもあって、県外の教育関係者、今後「官民一体型学校」の実施を進めていく予定の地域関係者、教員など、多くの方が最後まで参加していました。   
特に、現在「武雄花まる学園」となっている5校(武内小、東川登小、朝日小、若木小、橘小)以外の、市内の小学校・地域も、開校を控えているだけあって、「自分たちもやる」という前提に立って真剣に説明を聞き、鋭い質問もあがりました。
冒頭でも述べましたが、公開授業は、「武雄花まる学園」を理解していただく、とてもいい機会です。今回も多くの方に、「武雄花まる学園」について、知ってもらいました。「見てよかった」と、好評の声をもらえたとともに、質疑応答を通して話ができ、理解を得られたことが、私たちにとって、大きな励みとなっています。

支援員の皆様、学校職員の皆様、そして、子どもたち、公開授業を開催していただきありがとうございます。

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