2016年7月14日木曜日

第14話 「周りを楽しませる力」(花まる:前原)

77日に武内小で行った青空協室にて。
今回実施したプログラムは、「たけうちクロスワード」。学校にある物、学校にいる人に関するクロスワードを、班で解いていきます。
1011人構成の班を、実際には「146年生」グループ、「235年生」グループに分けて、56人単位で協力して進めていきます。

5年生のKくん。今回のプログラムでは上述の通り、班を分けて活動させたこともあり、彼は一緒に行動するグループの中で実質リーダーという立ち位置でした。
普段の様子から考えると、彼は班の中でも、自分1人で解き進めようとするタイプ。自分でクロスワードの問題を読んで、「~に答えがあるから行くよ~!」と自分が解いて、みんなをついてこさせる姿を想像していました。

ところが、今回はその想像をいい意味で裏切ってくれました。


例えば、「音楽室の下にある部屋は、〇〇〇〇室」という問題。彼であれば、 すぐにわかるはず。「家庭科室だから、確かめに行くよ!」と言ってしまうのか…と 思っていたところ、 「『音楽室の下にある部屋は〇○○○室』だって!分かった人いる?」とグループの下級生に聞こえるように問題文を読んであげ、考えさせる時間を与えたのです。

他の問題でも同じように、グループ全体に問題を読んであげ、わかった子がいたらその子の意見を反映させたり、自分が分かった時はもちろん答え、わからないときは、みんなをひっぱって探しに行ったりと、まさに「グループのみんなが青空協室を楽しめるように持っていく」リーダーとして、大活躍!

結果的に、Kくんのいたグループが全体の一番でした。ただ、この結果は、Kくんのリーダーシップにより導かれたのだと思います。この班の下級生は「今日の青空協室、たのしかった!」という気持ちで終わることができたことでしょう。
「ここはどうだと思う?」高学年が、下の子にも考えさせる
声かけを上手にしてくれています!

チームで物事を進めるとき、大事な視点の1つは、「活動するにあたって、このチームにいる人がみな幸せなのか」だと思います。活動の成果をよくすることももちろん大事なこと。しかしそのチームでの活動自体は、どんな成果であったとしても続いていきます。ともに取り組むチームのメンバーが前向きに活動をしているのか、 どうやったらそういう環境を作れるのか、こういった視点をリーダーが持てば、活動の質もあがり、チーム力も上がっていくと思います。

今回の青空協室でのKくんの姿から、将来の彼の姿が目に浮かびました。
「ともに働く仲間が輝いて仕事をできるチームを創り上げ、そのチームのメンバーを率いて世の中に影響を与える」姿です。
彼のこれからのさらなる成長が、非常に楽しみになりました!
「チームみんなが幸せか」、このような視点を、繰り返しの活動を通して、養うことができるのも青空協室の醍醐味です。