2016年2月19日金曜日

第7話 次年度実践校での研修、始まっています!(花まる:前原)

今年度より武雄市立「武内小学校」と「東川登小学校」で始まっている、「官民一体型学校」事業。2016年度4月より、その事業に3校(武雄市立朝日小学校、若木小学校、橘小学校)が新たに加わります。

 現在、新たに加わる3校では、先生方と一緒になって開校の準備を進めております。「官民一体型学校」や「花まるタイム」についての研修、朝の花まるタイムのプレ実施、保護者・地域住民への説明会を、何度も学校と地域の公民館に足を運んで開催しています。

たくさん足を運ぶ中で、様々な話をしてきました。「そもそも『花まる学習会』って何を目的としている塾なのか」、「なぜ今官民一体型学校が必要なのか?」「地域が学校に関わる意味は?何をすればいいの?」、これら以外にもたくさんの質問を受けてきました。もちろんはじめから、花まるのメソッドを聞いて、「いいですね、やりましょう!」と、簡単に話が進んでいくことばかりではありません。先生方がこれまで大切にされてきた「思い」、「授業のやり方」とは、少し異なる部分もあるので、先生方から様々な意見をいただくことがあります。
このときに大事にしていることは、「まず、先生方の考えを詳しく教えてもらう。こちらも先生方の考え方の理解を深める。」「一方で、花まるメソッドのいい部分は、率直に事例を交えながら伝える」「その上で、互いの本質を曲げずに、運営する方法を一緒に考える」の3つです。人間誰しも、「自分の思いを真っ向から折られる」ことは嫌なことです。どういう伝え方、持って行き方をしたら、相手に「やってみよう」と動いてもらえるのか、学校といい関係が構築できるのか。足を運んで、顔を付き合わせて、話をしながら、また実践をしてもらいながら、各学校の形を一緒に作っている状態です。

新実施校で模擬授業中です!子どもたちにも「花まるタイムが定着してきました!
私がある学校の「花まるタイム」を模擬授業として行った際、見学をされていたベテランの先生が「担任の先生たちには、花まるタイムの授業運営について、知ることはもちろんですが、花まるの先生の声のかけ方や授業の技を真似して欲しいんです」とおっしゃったことがありました。

 
授業中に私が、「Aくんは、さっき『レベルの問題はできなかったけど、レベルの問題はできた』って言っていたよね!それはAくんの成長だよね!」「Bさんが『右上の白いところが上を向いているよ』って、すごく分かりやすく教えてくれていました!Bさんは教え方名人だね!」と話す場面がありました。子どもたちの具体的な行動を細かく拾って、子どもたちに伝えていた私の姿を見て、そう思われたようです。


「クラスを広く見よう」、「子どもたちを認めてあげよう・褒めてあげよう」と、言葉で伝えることは簡単なことです。ただ、聞いた側にとって、そこからが難しく、「どうやって広く見て、拾ってあげればいいのだろう?」「どうやって褒めてあげればいいのか?」と悩んでしまうこともあります。そういう時に、「こういう風に認めてあげると、子どもたちのやる気が増した!」という事例があると、悩みを解消する一つのきっかけになることがあります。


「花まるタイム」の研修、プレ実施は、来年度からの「花まるタイム」の実施が円滑になるように、というねらいがあります。ただ、それだけでなく、「花まるタイム」実施の先には、「『花まるメソッド』のいいところを先生方に少しずつつかんでもらい、日々の実践に生かしていただく」というねらいもあります。この「実施を超えたねらい」を達成できるように、これからも学校の先生とともに努めていきます。


2016年2月1日月曜日

第6話 学校は『みんな』で創るもの(花まる:前原)

1月28日(木)に、今年度最後の「官民一体型学校『武雄花まる学園』」学校公開が行われました。
今年度は10回の公開授業を行いましたが、のべ1000人以上の方に見学に来ていただきました。この場を借りて御礼を申し上げます。

さて、今回の公開授業の内容は、「花まるタイム」と「青空教室」。お客さんが来ると、いつも以上に気合いの入る子どもたち。特に、「青空教室」は今年度最後の実施であったこともあり、プログラム中はどの子も目がいつも以上に輝いており、1~6年生まで、各班で協力して、考えている様子が伝わってきました。

今年度最後に行ったプログラムは、「今年の漢字は!?」という新しいもの。概要は、「今年の武内小学校を表す漢字(言葉)を、体を使ってあらわそう!」と、子どもたちの表現力、発想力を試すプログラムでした。また、プログラムの最後に、各班順番に前に出てもらって、「なぜその漢字を選んだのか」発表をしてもらいました。

子どもたちが作った漢字は、「協力」「元気」「花丸」「世界一」「笑」と様々でした。班で意見を出し合いながら、作品をまとめた、「解決する姿勢」はもちろん素晴らしいと思ったのですが、それ以上に驚かされたのは、「なぜその漢字(言葉)を選んだのか」という、理由の方でした。その一部を紹介します。
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○作品:「笑」
  理由:暗い顔で勉強するより、笑顔で楽しく勉強した方が、この武内小にぴったりだと思った
      し、武内小は笑顔あふれる小学校だと思ったので、笑顔の笑をとりました。
 
○作品:「花丸」
  理由:今年の武内小学校は花まるタイムで有名になったし、地域支援本部のみなさん、武内
          町のみんなから武内小が有名になるようにしてもらったから、花丸にしました。
     あと、花まるタイムの花丸です!
 
  ○作品:「世界一」
   理由:武内小は、少し前から「世界一通いたい学校」を目指していて、今年もいろんな人がとて
       も力を入れて取り組んでいたし、学校公開の時には多くの人達が見学に来ていて、「世
       界一通いたい学校」に近づいていると思ったから。
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こちらの写真は子どもたちの作品の一例です。上が「花」、下が「丸」になっています!



ここで挙げた漢字以外の理由も、素晴らしいものばかりで、よく考えて、そして言葉にできているなぁと感心するばかりでした。

  「官民一体型学校」の一つである武内小学校は、子どもたちの話にあるように、「世界一通いたい学校」をスローガンに日々学校活動に取り組んでいます。当学校は、花まるメソッドを取り入れた「花まるタイム」「青空教室」「思考力授業」以外にも、ICT機器をふんだんに活用した「スマイル学習(武雄式反転授業)」など、最先端の教育活動を取り入れています。全ては、目の前の子どもたちの将来のために・・・。

 先生方の力あって、学校が素敵な場所になっていることはもちろんのこと。ただ、地域の方々の理解や支えによって、より学校の魅力が増しているなぁと、また子どもたちによりいい影響が与えられていると感じることがあります。

 以前本ブログでも紹介しました、朝の「花まるタイム」における、地域の方々のサポートは、その一例です。学校の先生だけでは拾いきれない、子どもたちの頑張り・成長を、地域の方がすかさず拾って、認めてくれます。これが、子どもたちのやる気向上に、大きく貢献してくれています。上記青空教室の中で、「地域の方への感謝の言葉」を、漢字を通して発表してくれた班があったように、支えの大小、頻度にかかわらず、多くの方に協力をいただいていることを、学校全体で感謝をしております。
 
 ただ、何よりもこの「世界一通いたい学校」のために頑張っているのは、子どもたちだと思います。『笑顔』あふれる学校」だと、みんな行きたくなります。みんなが「『元気』良くて、明るい」学校だと、学校全体が明るくなります。そして、「1人1人が『夢』をもって、叶えるために頑張る」学校は、自然と輝いて見えると思います。これらのような学校になるために、子どもたちが1年間頑張ってきた!と思ったからこそ、今回のプログラムの漢字に表れたのだと思います。

 この1年、公開授業に足を運んで下さる方々からは、「子どもたちが生き生きしている」とありがたい声をいただくことが多かったですが、それは子どもたち1人1人が、「世界一通いたい学校」を作るために、頑張っているからこそなのだと思います。
 
 子どもたちの頑張りにも支えられながら、「官民一体型学校」の活動は進化しております!

こちらは、昨年度武内小学校を卒業した子どもたちが作ってくれた看板です!


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※現在、花まる学習会のメソッドを取り入れて、武雄市や長野県の北相木村で定期的に行われている「青空協室」は、出張授業も行っております。
(仲間と協力して課題解決を目指すという狙いを、より深く追究するため、「青空教室」から「青空協室」へ、今後名称を変更します。)
出張授業は、「年間○回」という定期的実施の形でも、宿泊教室などのプログラムの一つとして単発で実施する形でも可能です。ご希望次第で相談させていただきます。
「野外での学習プログラム」にご興味のある方は、以下のアドレスまで、ご連絡をいただければと思います。

お問い合わせ先:s-arai@hanamarugroup.jp(担当:アライ)