2017年9月11日月曜日

官民一体型学校説明会@北方町 椛島・葦原公民館

9月7日に北方町の椛島地区と葦原地区で、人権同和教育の研修のあとにお時間をいただき、官民一体型学校について説明させていただきました。



短い時間での説明ではありましたが、「全学年行うということは、高学年もするんですね?」などの質問があがりました。
『テンポよく、元気よく』の花まるタイムは低学年の指導によりマッチしているというのは事実です。ですが、高学年にとっても意味のある内容で行えるのが花まるタイム。音読でしっかり声を出せていれば、「イェイ!」などのかけ声はあえてしない場合もあると説明させていただきました。

参考動画:英進館 花まるの授業様子


2017年9月4日月曜日

官民一体型学校説明会@北方町 追分公民館

 9月2日に北方町の追分公民館で説明会を行いました。

 世帯数の多い追分地区では、まず町長などの集まりにお時間をいただき、花まるタイムについて説明させていただきました。

 武雄市の花まるタイムの映像を見るときは、優しい笑顔の方が多く、北方小学校で取り組みが始まってからも同じように子ども達を見守ってくださるのでは…と感じました。
英進館 花まる学習会の授業見学や、官民一体型学校の学校公開日に行かれた方もいらっしゃったようです。

 規模の大きな追分地区なので、今後も必要があれば説明会を行わせていただきます。

2017年8月29日火曜日

第一回 職員研修@山内東小学校

 2018年度から官民一体型学校として取り組みが始まる、山内東小学校で8月28日に第一回の職員研修を行いました。

木製ブロック『キューブキューブ』を
教え合う先生方


「今まで他校の公開日で花まるタイムを見て雰囲気は知っていたが、声を出す意味など、仕掛けを知ってなるほどと思った。大人でも他の人(チームの仲間)に教えてもらったり、助けてもらえたりすると嬉しかった。子ども達にもそういう気持ちを味わってほしい。」
と研修の終わりに感想をいただきました。
 


協力してブロックを完成させました 

 研修が終わったあとは、数名の先生方が頭をよせあって、思考力教材『なぞぺー』の解き方について話し合う姿がありました。
「この問題はここから考えると…」と、確実に正答にたどりつく解法・手順を議論していました。

 山内東小学校で『なぞぺー授業』が始まるのは秋以降ですが、今から楽しみです!

2017年8月26日土曜日

官民一体型学校説明会 @北方町 蔵堂公民館

  8月25日に北方町の蔵堂公民館で説明会を行わせていただきました。



  蔵堂地区からは現在、北方小学校に通っている児童はいないそうですが、官民一体としての取組について知っていただくためにも説明会を行いました。
 
「先に花まるタイムを始めた学校からはどんな声があるのか?」など質問もあがり、我が町のこととして考えてくださっている空気が伝わってきました。

  学校から物理的に遠かったり、小学生がいない地区はこれから他にも出てくると思います。そんな地区と学校がつながる新たな方法を花まるも考えていきます。


2017年8月22日火曜日

第一回 職員研修@山内西小学校・北方小学校

 2018年度から官民一体型学校としてスタートする学校で、第一回職員向け研修を行いました。

 8月7日に山内西小学校、8月21日に北方小学校で実施いたしました。

「そもそも花まる学習会ってどんな塾なのか」
「武雄市で行っている花まるタイムは何を目的にしているのか」
花まるメソッドの理念をお話ししたあとに、花まるタイムを子ども役になって体験していただきました。
 最初は少し恥ずかしそうに「できた!」「イエイ!」と言っていた先生方も、研修の最後には笑顔で声を出していました。

立体ブロック「キューブキューブ」の体験(8月7日 山内西小学校)

 質疑応答ではどちらの小学校でも先生方から、「担任をしているクラスで花まるタイムを実施したら…」と具体的な質問をいただきました。その場で回答できるもの、クラスの様子を見てから対応策を考えたほうがいいもの様々でしたが、目の前の子ども達のためになる方法を先生方と協力して作り上げていきます。

書写教材「あさがお」の体験(8月7日 山内西小学校)
「キューブキューブ」の体験(8月21日 北方小学校)

 


2017年8月7日月曜日

官民一体型学校説明会@北方町 医王寺公民館

8月5日に北方町医王寺公民館で説明会を行いました。
土曜の夜にも関わらず、約30名の方にお越しいただきました。

説明30分+質疑応答30分、計1時間の説明会でした。


質疑応答では次々に地域の方から質問・ご意見があがりました。
 一人の質問にお答えした内容に対して、違う方から新たな質問が出てくるなど、会場全体での議論に発展しました。

 木の元公民館での説明会と同様に、「北方ならではのやり方」を模索しようとする意見が多く、どんな形の花まるタイムになるのかこれから楽しみです!

2017年7月26日水曜日

7月26日 官民一体型学校公開授業@武内小学校

7月26日(水)に武内小学校で官民一体型学校公開授業が行われました。


なぞぺー授業は、担任の先生がメインとなって授業を進めていました。
 子ども達が「やりたい!」「できるかも!」と思うような声かけ、テンポで進む授業。言葉にせずとも先生方から感じる「この問題、面白いんだよ!」という雰囲気が何よりも印象的でした。前に立つ先生が楽しそうだから、子ども達も「やりたい!」と感じるのですね。


 公開授業の後には、東洋大学の斉藤里美教授による講演会「AI時代の学校で学ぶべきこと」がありました。講演会の中で、人工知能がより発達した社会において、人=先生だから学校で子ども達にできることは、「活き活きと学ぶ土台を作ること、一人ひとりの意欲や主体性を引き出すこと」という話がありました。まさに、今日のなぞぺー授業で先生方が実践していたことです。

◯🌑武雄市の教育改革ブログで当日の様子がより詳しく見られます🌑◯
武雄市の教育改革ブログ

2017年7月24日月曜日

第31話「一人で考えるより」(花まる:富永)

今年度から官民一体型学校が始まった武雄市立西川登小学校で、2回目の青空協室が行われました。

青空協室では、教科の枠に捉われずに、集団での課題解決型学習に重点を置いた様々なプログラムを行います。「こうしたらどうだろう?」と試し、上手くいかなければもう一度考えて試すというサイクルを、体を動かしながらゲーム感覚で実践します。「青空」なので屋外での活動に思えますが、天候やプログラム内容に応じて、広い場所であれば体育館でも行えます。活動形式にも特徴があり、異学年混合の縦割り班で実施します。そうすることで、仲の良い友達とだけでなく、色々な人と一緒に力を合わせる経験をするのです。また、毎回異なるプログラムを行うため、子ども達はその場で初めて聞く内容に対して知恵を振り絞って取り組みます。もちろん、学校の先生達には事前にプログラムの目的やルール、当日の流れなどを共有しておきます。


今回行ったプログラムは『ぴったりメイキング』。物差しやメジャーなどを使わずに3mの長さ、50cmの高さを測ります。他の小学校でこのプログラムを行った時、大人がヒントを出さなくても、自分たちの身長や足の大きさを利用して長さや高さを測っていました。高さ編では50cmを測るだけでなく、身の回りにある物を積み上げて50cmのタワーを作らなければいけません。50cmに近づけるため、何をどういう順番で積み上げるかも活動のポイントになります。


このプログラムの説明を先生方にしたとき、「身の回りの物とは、例えばどんな物ですか?」という質問が出ました。活動場所が校庭であれば、石や木の枝など自然物を使えます。けれど、雨天のため体育館での活動になると、使えるものは上履きやタオル、活動のために持ってきたバインダーぐらいに限定されてしまいます。それでも「50cmに近づけるため、どう積み上げるか」という視点で取り組めば意味がある、ということで一度話は終わりました。

さて、いよいよ迎えた当日。生憎の天気のため、活動場所は体育館に変更。すると教頭先生から、「やっぱり体育館だと使える物が少なすぎてつまらないよね。」と声をかけられました。何か良い手立てはないかと話していると「『教室にあるもの何でも使っていい』だったら面白いのに。」と斬新な意見が出ました。とても良いアイディアなのですが、『何でも使っていい』は安全管理が難しくなるため却下されました。

 そこで『体育館から一番近い12年生の教室から3つだけ、各班好きなものを持ってきてもいい』というルールを提案しましたが、今度は教務主任の先生が「教室の物だと担任の先生が困ってしまう。」とおっしゃいました。教頭先生、教務主任の先生、私の3人で話した結果、『班の12年生の私物を3つだけ持ってきてもいい』と、使える物の対象をより限定しようとなりました。

ところが、「取りに戻る時間がもったいないよね。」ともう一度悩み出した教頭先生。数秒考え込んで、「『体育館に移動する時、何か1つ自分の持ち物を全員持ってくる』はどうかな?」と、新しい案を出してくださいました。確かにそれなら、時間を有効活用できます。あえてどんな活動に使うのかを言わずに『持ち物を1つだけ』とすれば、子ども達が持ってくる物は様々で、工夫の仕方も班ごとで幅が出るでしょう。


急遽ルールを変更して実施することになった青空協室。狙い通り、子ども達が持ってきたものは実に多種多様でした。ランドセル、リコーダー、傘、本、したじき、おはじき、赤鉛筆一本…。使える物がばらばらなため、工夫のポイントも様々でした。

傘に「55cm」とシールが貼られているのに気が付き、それを物差し代わりに使う班。



ランドセルのように大きな物がない班は、どうにか高さを出そうと本の置き方を工夫していました。
持ってきた物だけで自立させるのが難しかったのか、壁に立てかけて使う班もありました。(ルール説明の時、「50cmを高さにする」としか言っておらず、「立てかけてはいけない」とは言っていませんでした。)


これだけ班ごとに特徴ある工夫をできたのは、教頭先生が妥協せずに「もっと面白い活動にするため、良い方法はないか」と考え続けてくださったからです。ですが、教頭先生が最後に出した案も、一人で考えたわけではありません。現実的な案かどうかはさておき、複数人で「こうしたらどうだろう?」「こんな事ができたらいいよね。」と言い合った結果です。

学校の先生達の意見を取り入れることで、私達が提供するコンテンツもさらに進化します。「官」の中に「民」が入るだけではない、一緒になって作り上げる。そんな官民一体型学校の形が、今回の青空協室で垣間見られました。

○●青空協室の詳しい様子は西川登公民館HPで見られます!●○
【西川登公民館】第2回 青空協室

2017年7月20日木曜日

地域学校協働本部会議@西川登町

7月18日に西川登小学校地域学校協働本部会議に参加しました。

官民一体型学校スタートの準備のために組織された「西川登小学校支援地域本部」を前身として、学校を核とした地域づくりをしていくための組織に改編をしました。

協働本部が小学校と地域をつなぐコーディネーター役として機能し、
地域全体で子ども達を見守る仕組みを作っていくそうです。

今回の会議では、地域のボランティアの方にお手伝いしていただいている学校行事の確認をしました。

その数、なんと24!

今までも、地域の力を借りて学校行事を行ってきたことが、改めてわかります。

地区ごとで同じような活動を行っているという報告もあり、
学校と地域で連携していくためにも今後、地区での行事とすり合わせていくそうです。

花まるスタッフも協働本部のメンバーに席を置かせていただいていますので、
西川登町の地域づくりに貢献できるよう考えていきます!

2017年7月18日火曜日

花まるタイム支援員会議@橘小学校

7月18日に橘小学校で花まるタイム支援員会議が行われました!

朝の花まるタイム終了後、小学校の本部室に集まっての会議。
支援員の皆さんに事前にお願いしていたアンケートをもとに、花まるタイムについてはもちろん、その他の学校運営についても地域の方と意見交換をしました。


◎朝、花まるタイムに足を運ぶことで「元気をもらっている!」という声は一番多いです!
《アンケート内容より一部抜粋》
・生徒さんが目指す「昨日の自分に勝つ」。私も日々言い聞かせながら努力しています。
・子どもたちの元気な大きな声に、私たちも元気が出ます。
・週一の支援員参加をしていますが、特に負担を感じることはありません。
 むしろ子ども達と接することで、元気をもらっています。

昨年と比べて、子どもたちの変化を感じる支援員の方が多いようです。
《アンケート内容より一部抜粋》
・花まるタイムがスタートしたばかりの昨年の同時期に比べ、生徒さんが活き活きと
 なったように感じます。(特に高学年)
・去年初めて花まるに参加したときは、いまいち元気がないと感じていましたが、
 今年に入ってびっくりするほど元気でパワーをもらいました。

◎今後、どう支援員の輪を広げていくか、というお声も多くいただきました。
学校や公民館でも、育友会や地区の集まりで声をかけていただいているそうです。
より多くの方に足を運んでいただけるよう、花まるスタッフとしてできることを考えていきます。
《アンケート内容より一部抜粋》
・花まるタイムの参加をPRしてほしい。
・支援員の出席が1クラス2~3名平均になればと思います。
 支援員全体を増やすことが必要であり、町は機会があるごとにPRをしていただきたい
 と思います。


最後に稲富校長先生から
「学校と地域をつなげる新しい組織を起ち上げるのではなく、今ある学校・公民館・地域の方がそれぞれ出来ることを持ち寄り、一緒に花まるタイムを作っていくこの方法は、コミュニティスクールの理想形の一つです。」
とお話がありました。

橘小学校での夏休み前の花まるタイムは今日が最後。
9月4日(月)から、また再開します!

2017年7月14日金曜日

官民一体型学校説明会@北方町 木の元公民館

7月13日に北方町 木の元公民館で、
官民一体型学校の説明会を開いていただきました!

50名以上の方にお集まりいただき、
動画を見ながら花まるタイムの説明をしました。













木の元地区では、すでに10名以上の方が
花まる支援員に手を挙げてくださっているそうです。

説明会は公民館長の
「この町ならではの花まるにしましょう」
という言葉で終わりました。

北方町ならではの官民一体型学校になるよう、
花まるスタッフもこれから一緒に動いていきます。

2017年7月4日火曜日

7月8日(土)橘小学校オープンデーに向けて(富永)

 7月8日(土)に行われる橘小学校花まるオープンデーに向けて、本日打ち合わせを行いました。

 青空協室で行うプログラムの意図・ルール確認をした後、先生達にも実際に体験していただきました。
 子どもの気持ちになって楽しむ先生達。
 実際にやってみるからこそ、学びのポイント、子ども達が困るであろうポイントが見えてきます。先生達の意見をいただきながら、子ども達が取り組みやすいようにルールなどを修正しました。花まるスタッフだけ考えるよりも、良い内容になりました!

橘小学校のオープンデーは下記日程で行います。

【日時】2017年7月8日(土)
    8:25~11:15
【会場】武雄市立橘小学校
【スケジュール】
    8:10 受付
    8:25~8:40 花まるタイム
    8:45~9:30 なぞぺー授業(4年教室・6年教室)
    9:45~10:30 青空協室(体育館)
    10:45~11:15 説明会(多目的室)

2017年7月3日月曜日

第30話 「町のプライドは大事にしてほしい」(花まる:前原)

武雄市と花まる学習会が連携して進めている官民一体型学校の取り組みは、2020年度までに全校での実施をスタートさせることが、昨年度の秋に決定された。
 そのうち、北方小学校と山内東小学校、山内西小学校の3校は、2018年度春より取り組みがスタートする。
 
 来春からのスタートを見据え、先日北方町では「官民一体型学校地域協議会」の1回目が開催された。「花まるタイム」について、少し話をしてほしいという要請を受け、私もその会に参加してきた。

 参加して、まず驚いたことは質問の量。
 会の前半でお時間をいただき、「花まるタイム」について映像を交えて話をした。話をした後、質問を受け付けたのだが、思っていた以上の質問が出てきた。
 
「全部正解ではなくても、花丸をつけることには、少々抵抗があるのですが…」
「子どもたちの成長を感じるには毎日行かないとわからないと思う。それについてはどう考えていますか?」

など、ここでは載せきれないほどの質問があったのだが、いずれも町の子どもたちのことを思っての内容。北方町の地域の方々の、子どもたちを思う熱量の高さに驚かされた。

会の後半は、これからどうやって各地域での説明会を進めていくのか、またどうやって「花まるタイム」をサポートしてくださる方々を集めていくかなど、今後の準備についての話に移っていった。そこでも、さらに驚かされることがあった。

27年度から「官民一体型学校」の取り組みをスタートさせている武内や東川登など、市内では6つの地域がこの取り組みを進めている。北方としては、先行している地域の方々が準備されてきたことを参考にできる。事務局である公民館の方も、ほかの地域の例を挙げながら準備スケジュール案を示されていた。
それに対し、とある役員さんが、

「準備について、色々と考えてくださっていることはうれしいのだが、一つだけ言わせてほしい。私たちはコピー機ではないから、ほかの地域と同じにする必要はないと思う。北方は北方のオリジナルでよかろうもん!」
という発言された。

この方の発言を聞き、個人的には心が震えるくらい、「おぉ~」と感心した。
他の町で進められてきた準備のやり方をそのまま踏襲すること。何かをやり始める人にとっては、前例があるとすごく心持ちが楽になる。前例に従って進めていくと、それはそれで楽なのだが、町それぞれで特性が異なるから、前例の中でも、どうしてもマッチしない部分はある。
おそらく無理に合わせようとして、「他の町でやっているから、こうやるものだ」というだけで進めてしまうと、どこかに無理が出てしまうし、何よりやらされ感が生まれてしまう。大事なことは、前例を参考にされたうえで、そこで起こっている問題を分析して、そのうえで「じゃあ、うちの町ではこうやってみてはどうか」と、試行してみる。正解はないのだから、やりながら変えていけばいい。その中でオリジナルは生まれていくものだと思う。

北方町のことを補足すると、この町は官民一体型学校が武雄で始まる前から、「地域子ども教室」を夏休みに実施している。そこでは、子どもたちが各区の公民館に集まって、集中して夏休みの宿題に打ち込める環境を作っているのだ。
これは北方町独自の取り組み。ほかの町がやっているからやろう、ではなく、町の子どものためになるなら…と、町で考えて子どもたち、家庭を支えようとしてくださっている。

北方は、これまでも地域が子どもたち、家庭を支えようと動いている。
そこに新しい取り組みとして「官民一体型学校」が入ってくるのではなく、地域と子ども、家庭と地域のつながりの幅を今以上に広げるための取り組みとして、「官民一体型学校」が始まる。


町のプライド、思いを大事にしていきたい。その思いが土台となって動いていくことで、町オリジナルの取り組みとして形になっていく。

2017年6月30日金曜日

第29話「同じ人が見守り続ける」(花まる:富永)

武雄市立橘小学校は官民一体型学校の取り組みが始まって2年目になり、地域の方が朝の花まるタイムに来ることが日常的な光景になっています。

花まる支援員の方は学校の2階にある地域支援本部の部屋に行くと、誰が何年生のクラスに行くかをお互いに相談します。我が子が学校に通っている保護者の方の場合、子どもの様子が気になるからそのクラスへ行く人、見に行くと子どもが照れて嫌がるからあえて他のクラスへ行く人、様々のようですが、大体の方が「昨日は2年生だったから今日は3年生。」と各学年を見て回ってくださいます。

けれど、公民館のKさんだけは毎朝、特別支援学級のあすなろ学級に足を運びます。昨年度からずっと朝の時間をともに過ごしてきたためか、Kさんとあすなろ学級の子ども達の間には信頼関係が築かれています。Kさんが子ども達を見守る視線は優しく、温かくて、まるで本当の我が子を見ているかのように思えます。

あすなろ学級のA君は特にKさんのことが大好きで、何かが出来るとまずKさんを探し、見つけるとにこっと笑います。花まるをもらう時も最初に目が合った私ではなく、Kさんからもらいたがるほどです。このA君はマイペースで、先生が「次に○○を出すよ。」と言ってから準備にとても時間がかかります。ですがKさんは、それを決して急かしたり、無理にやらせたりはしません。A君が準備に取りかかる気持ちになるようにそっと体に触れる、花まる道具が入った箱を目の前に置くなど、さりげないサポートをしています。

3分間の計算(サボテン)や視写(あさがお)のように、集中する時間は少し距離をとってほとんど声をかけません。気が散ってきょろきょろするときもありますが、A君は「やりきりたい」という気持ちがあるので、しばらくするとまた手を動かし始めます。そのことを知っているから、Kさんも信じて見守るだけなのでしょう。

Kさんが子ども達へ絶妙なタイミングでサポートできるのは、毎朝15分間、一緒に過ごしてきた時間の積み重ねがあるからです。きっと同じサポートの仕方を橘小学校に来てまだ数ヵ月の私がしても、A君のやる気は引き出し切れないと思います。学校に地域の方が入る仕組みがあるからこそ生まれた、素晴らしい信頼関係です。


花まるタイムは、教材を短い時間で区切りながらテンポよく進めることで、短時間集中や切り替えを子ども達に意識させる構成になっています。正直に言ってしまえば、あすなろ学級は本来の花まるタイムのテンポやリズムではありませんが、花まるタイムで一番大切な自己肯定感を育て、やる気を伸ばすという目的に沿った時間になっています。そうなっているのは、Kさんの存在が大きな要因となっていることは、言うまでもありません。

2017年6月14日水曜日

第28話 「大人の本気 ➡ 子どもの本気」(花まる:前原)

 花まる学習会の野外体験で大人気のコンテンツ「サムライ合戦」を武雄市内の朝日町と西川登町で開催した。
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 ~サムライ合戦とは…~
 スポンジ刀で相手の太ももについている紙風船を割る戦い。
勝利の条件は、「相手チームの大将の紙風船を割る」こと。
勝つために重要なのは、「皆が本気になって取り組むかどうか」だ。
 
※本気になるから、勇気をもって敵に立ち向かえる。本気になるから、
チームで創意工夫をするようになり、自然と一体感が生まれてくる。
学年の上下、大人・子どもの区別なく、異学年・異年齢の集団で行うことで、より子どもたちの成長が見られることが期待できるプログラムである。

◆サムライ合戦 公式PVが見られます◆
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先日西川登小では「大人vs子ども」の戦いを行った。
一見子どもたちが不利に見えるが、想像通りにいかないことがサムライ合戦の面白いところである。子どもたちは、どうしたら勝てるのかを、動きながら考え、その考えを実践し続けていた。

その甲斐あってか、最後は「大人3vs子ども6人」まで攻め込むことができ、会場全体、「子どもたちの勝ちか…」という雰囲気が漂っていた。

ところが、ここで思わぬ出来事が起きた。大人チームで残っていた1人のお母さんが、相手のスキをついて敵陣までかけあがり、大将の風船を打ち取りに出た。大将の守りには2人の子どもがいたのだが、その2人のスキもついて、大将の風船を割ることに成功したのだ!
最後の最後で大逆転、大人チームが勝利をおさめた。この展開には当の大人チームも想定外で、大喜びしていた。

一方の子どもチーム。「あ~ぁ・・」「大人チームだもんなぁ。勝てっこないよ」と意気消沈しているのか…と思いきや、そうではなかった。
終わってすぐに、「もう1回!もう1回!」と、全員が叫びだしていた。雪辱に燃える力のこもった大合唱。この切り替えの早さはすごい。彼らの気持ちを汲み取り、時間オーバーではあったが、泣きの一戦が決まった。
 
最後の一戦の実施が決まってから、子どもたちは輪になって、作戦会議を始めた。ほとんどが3年生。それでも子どもだけで作戦会議が成り立っている。子どもたちの本気度、団結が伝わってくる場面であった。

そしていざ決戦。子どもたちは自分たちで立てた作戦を遂行し、善戦していたが、戦いの終盤、「子ども3人、大人6人」の状況に追い込まれてしまった。あとは大将と2人の守りのみ。2人は大将に密着しながら守っているのだが、大人チームの攻めもあり、相当きつい状況。

「もうここまでかぁ」と、子どもチームに負けムードが漂う中、ここで予想外の展開が起こった。
守られていた大将が、自身の守りをかき分けて、敵大将のところまで駆け寄って攻め込み、その勢いのまま、大人チームの大将の風船を一気に割ったのだ!

この予想外のクライマックスに、大人チームは驚きを隠せず呆気にとられていた。かたや子どもチームは歓喜に包まれていた。その前の戦いとは真逆のエンディングであったので、子どもたちにとっては、この喜びは言葉にできないくらい、非常に大きなものとなっただろう。

泣きの一戦を求めた子どもたちの粘り強さにあっぱれだ。しかし、その粘りを引き出したのは、実は「大人の本気」なのだ。
負けムードが漂う中、一気にギアをあげて勝ちを奪い取った大人の意地。それが子どもの心に火をつけて、想像以上の力をひきだす要因になったのではないか。
「本気でやることはかっこいいんだ」と見せること、「本気でやると達成感があるんだ」と一緒に分かち合うこと。そんな空間を一緒に創り上げるためにも、大人が先頭にたって「本気になる」ということは、重要なのである。


大人も子どもも、一緒に本気になれる「サムライ合戦」には、子どもたちの成長のきっかけがつまっている。

2017年5月16日火曜日

第27話 「新たな伝統づくりに向けて…」(花まる:前原)

 先日武雄市の武内小学校で花まるタイムに入っていたときに思わず撮ってしまった一枚の写真。




 子どもたちと地域の方が一緒に音読している風景。武内ではだいぶ見慣れてきた風景であるのだが、小学校が町の人みなさんの場所になってきているなぁと感じられたので、思わず写真におさめてしまった。
よく「地域の人間が教室に足を運ぶことで何か効果があるのですか?」という質問をされる。
 もちろん、子どもたちへの効果は抜群にあると思っている。子どもたちにとって自分の親でも、先生でもないが、そう遠い存在ではない「地域の人」。
 そういう方々に学校へ足を運んでいただき、子どもたちが頑張っていること・成長していることを、そのまま言葉にして、その場ですぐに伝えてもらうことは、子どもたちにとって爆発的な効果を発揮していくだろう。
効果はすぐには現れないかもしれないが、着々と子どもたちの「自己肯定感」が育まれているに違いない。

 
 また、これ以外にも地域の方が教室に足を運んでくださることで、子どもたちに良い影響を与えてくだっていることがたくさんある。
 その一つが 子どもたちと一緒に音読やブロック、パズルを本気になってやってくださることだ。

 よく地域の方から、「子どもたちと一緒に音読をしたら、頭がスキッとしました!」「書き写している内容を見ると、『あぁ、こんな文章を昔に習ったなぁ~、懐かしいなぁ~』って思いながら見ていました」「ブロック難しいですね!子どもたちの成長スピードに驚きました!負けられないです!」など、一緒にやることも楽しい!という声をたくさん寄せていただいている。
 上記のように話してくださった方の中で、子どもたちと一緒にパズルに取り組んでいる様子を写真に撮られた方がいた。その写真を見ると、その人が楽しんでいることはもちろん、それ以上に周りの子どもたちが楽しんでいる様子がうかがえた。
 この写真を見た瞬間に、「あぁ、これも一つの効果だろうなぁ」と実感を得た。


 地域の方の楽しむ姿、学びに感動する姿を、子どもたちに見てもらうことも、子どもたちの学び場を作る上で大事な1ピースなのではないか。
 「楽しく学ぶ姿を見せる」「学ぶこと、達成することの感動を見せる」ことで、子どもたちも「この時間は楽しいんだな!じゃあ、僕たちも負けずに楽しもう!」と、続いていくはず。大人も子どもも、一緒に楽しく、本気で学ぶということは、実は子どもたちにとって効果的なことだと、少しずつ確信しているところだ。

 正直なところ、花まるタイムが始まった時は、ここまでのことになるとは思っていなかった。
 しかし、今は、地域の方が入ってくださったことで、これまで学校でなかなか見られなかった風景がもっと見られるかもしれない…とさらなる可能性に希望が湧いている。「大人も子どもも、学びの感動を得られる場所」としての学校…そんな姿を夢見ている。

 
 先日、とある方がSNS上でこうおっしゃっていた。

 「花まるタイムは始まって間もない取り組みですが、今在籍している小学生にとって地域の方が足を運んでいただけることは当たり前になりつつあります。伝統と呼ぶにはまだまだ日が浅いですが、これが日常の姿になったとき、この取り組みは地域の財産になるのではないでしょうか?地域の方、保護者の方には負担をかけておりますが、未来のまちづくりに向けた第一歩と思っていただき、ご協力をお願いしたいと思います。」


 未来のまちづくりに向けた歩みは、町のみなさんのご理解・ご協力もあって着実に進められている。地域の方と一緒に子どもを育てていくという「新たな伝統づくり」のために、より一層力を尽くしていこうと、改めて強く決心した。

2017年3月12日日曜日

第26話 「声は自信を表し、また自信につながる」

 卒業式シーズン。武雄の各小学校でも卒業式に向けての準備が進められている。
 これを読んでいる皆さんも小さい頃に行ってきたであろう、「卒業式の練習」。これもまた準備の一つとして行われている。
 
 昨年度から「官民一体型学校」としてスタートした武内小では、昨年度先生方の間で、こんな声が頻繁に出ていた。
「卒業式の練習をやっているけど、減らしてもいいよね」と。
 
これに付け加える形で、教頭先生もこんなことをおっしゃっていた。

「卒業式の中で特に大変なことが、『元気な声を出す』ということ。卒業式の中で子どもたちは将来の夢を言ったり、歌を歌うことがあったりするのだが、どうしても声が小さくなってしまうケースが多い。でも、今年(今で言う昨年)は違う。花まるタイムを通して、はきはきとした声を出すことが身についているから、なんの抵抗もなく出ている。加えて、集中力もついてきているからか、きびきびした行動もとれている。」と。

私にとっては「目の前で見ている子どもたちの姿が普通なのだろう」としか思っていなかったのだが、長い間学校にいる先生の感じていることだから、明らかな変化なのだろう。生活の中で、花まるが大事にしていることが確実に子どもたちに染みついていることはうれしい限りだ。

 大きな変化を実感していた昨年があっての今年。昨年度「減らしてもいいくらい、子どもたちがすごい」と感じていた武内小では、なんと今年も驚くくらい、子どもたちが頑張っていて、また「もっと少なくしようか」という声が練習を1回やっただけで出てきているのだ。今年1年子どもたち、先生方が頑張ってきたからこそ、さらに子どもたちがレベルアップしてきた証拠だ。
 
 武内小では、興味深いことがもう一つあった。
この3月で卒業する6年生。私が彼らと出会って2年半になる。ほかの学年より人数が少なく、また男子の比率も低い。それも影響してなのか、私が出会った当時は声も小さく、どこか生命力のない、内に籠った印象を受けたことを今でも覚えている。しかし、彼らと接すると、元気がないというわけではなく、むしろ楽しげに話をしてくれたり、活発な一面をのぞかせたり、面白いアイデアをたくさん出してくれたりと、実はエネルギーをもった子たちばかりなのだ。

 そんな彼らもほかの学年と同様、花まるタイムを通して、声にも自信が乗り移り、はきはきした声が出ることが当たり前になってくる。今では、どの学年よりもメリハリをつけて取り組んでいる。
6年生の彼らが花まるタイムを行っている様子を、弊社のスタッフに見てもらう機会があった。
そのスタッフが「これ、本当に6年生ですか?うちの教室の子たち以上に元気でメリハリつけた行動をしていて、本当に感動しました!」という感想を言っていた。外から来た人がそんな感想を述べてくれる。本当に大きな成長だと思う。

 また、先日武内小の校長先生からこんな話を聞いた。
その先生が6年生と会食をしていた際、「花まるどうだった?」と個別に質問をしていったという。
 「Think!Think!はすごく楽しく、頭を使えた!」
「キューブキューブは、3個・4verになるとやはり難しかった…」
「青空教室は、上に立ってチームの子を引っ張ることができて、時には難しいと思ったこともあったが、結果的に楽しかった。」などという声がある中、「音読」に関する話も出てきたという。

 「元々声を出すことは苦手で、あまり好きではなかった。今でも好きかと言われればそうでもないけど、でも自分の声は確実に大きくなったと思います。それは良かったことだと思っています。」

 子どもなりに、しっかりと自分を見つめ、自分の成長を認めている。これ以上ない声だと思う。

 会食の最後、「今の花まるタイム、これからはどうしたらいいかな?」と校長先生が質問をしていくと、みんな同じように、
 「後輩のためにも、絶対に続けた方がいいです」と、自信満々に答えてくれたという。(もちろん、言わせているわけではない)

 官民一体型学校が始まって2年。上級生として官民一体型学校を一緒に作ってきた子たちの卒業式。
 卒業式の練習で、初めは「大丈夫か?」という印象しかなかった彼らが、緊張しながらも、先生方を驚かせるほど、堂々とした姿・声を見せてくれている。
 
 彼らに関わることができ、また彼らの成長を少しでも支えることができたことは、私にとって幸せこの上ない。

 彼らは自信をもち、また自分たちが育った学校に誇りをもって、新たなステージへと旅立っていく。これからの彼らのさらなる成長と活躍を心から祈っている。

2017年2月26日日曜日

第25話 「官民一体型学校、次のステージへ…」 



  毎年武雄市では、子どもたちが自ら考え、行動し、発表する「トムソーヤフェスティバル」が開催されています。具体的な発表内容は、郷土芸能の披露や活動発表など、子どもたちが地域の活動・学校で学んだことを披露します。


 今年はそのフェスティバルの中で、「武雄花まる学園大討論会」を開催しました。「武雄市の方々に、各学校での取組のことをもっと知ってもらいたい」という思いのもと、各町の校長、保護者代表、地域代表、児童代表に市長、教育長、花まるスタッフを交え、「官民一体型学校」の取組のこれまでと、これからの課題とその先について、討論を行いました。

 討論会は、「本当に子どもたちのためになるのだろうか?」「地域が学校に入ってよいのだろうか?」など、官民一体型学校スタート時の不安の声が出ましたが、今では子どもたちにとっても、そして町にとっても非常に影響力のある、良い取り組みであるいう声が各町から出て、各町が充実感を持って取り組んでくださっていることが伝わってきました。


  討論の終盤は、これからの課題とその先についての討論で盛り上がりました。
  「学校に来てくださる地域、保護者の支援員さん、もっと色々な人に来てほしい」
  「子どもたちが、継続的に『楽しく』『前のめりに』『確実に力をつけられるよう』な
    取組にするには、学校側も常に中身を検討していく必要がある」


 各町取り組みを継続する中で、すでに乗り越えてきた課題、今ぶつかっている課題が出てきました。共通の課題もあり、町独自の課題もあり…、でしたが、素晴らしいことに、話を聞いていると、「今こうやろうとして動いている(実際に動いた)」と、積極的に課題解決に動こうとする姿勢が、発表者の言葉から伝わってきました。


 少し話が逸れますが、討論会に臨む前、事前に参加者に向けてアンケートを採っていました。その中で、とある地区の保護者さんの内容の中で、印象的なものがありました。その内容をまとめると、
「花まるとの契約が10年で切れて、そこで終わりではもったいない。○小の花まるの維持・継続を花まる、市にばかり頼るのではなく、花まるの考えをベースに置きながら、○町バージョンを町独自の形に昇華していく方法を考えていくべきではないでしょうか?」
というものでした。
 
  これからの話をされる皆さんの様子や、上述の保護者の声からも、官民一体型学校は次のステージに上がってきていると、私自身は手ごたえを感じています。
  これまではトップダウンで決まった教育政策を、学校の中で固めていくことが先決でしたが、各町で一定の手ごたえを感じているからこその声なのではないでしょうか。
 これからは、この取組がトップダウンからボトムアップで進められ、各町の独自性をより強めていくことで、さらなる発展が見込めるようになってくるはずです。そしてその時期がすでに始まりつつあるとも言えます。
 「学校・地域・保護者」が一体となって、町の子どもの教育を考える体制が、言葉だけではなく、形として動きだしています。まさに「地域の子は地域で育てていく」スローガン通りのことが、武雄では実際に起こっています。