2018年5月31日木曜日

第35話「子どもから感動を得ることで」(花まる:前原)


 先日、花まるタイムによく足を運んでくださる保護者と話をする機会があった。
 
 その方は仕事をされている。それでも時間を見つけて、仕事が休みの日の朝や、朝に少し時間ができた時には、足を運んでくださる。
 その方に限らず、「花まるタイム」に足を運んでくださる保護者の皆さんは、実は年々増えてきている。
 しかも1回限りではなく、リピーター層が少しずつ増えてきているのだ。
 
 「花まるタイム」に定期的に足を運んでくださるのには、色々な理由・きっかけがあるのだろう。
 では、その方の場合は何だったのか。気になっていたので、率直に「『足を運び続けてみよう!』というきっかけはありましたか?」と、質問してみた。

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初めは、わが子の学校で新しいことが始まるということで、どんなことやるんだろう…という興味半分、でも教室に入って、私たちは何ができるのかなぁと戸惑い半分でした…。先生方みたいに、何かを教えられるわけでもないですし。なので、足を運んだものの、当初は教室の後ろから子どもたちの様子を見ているだけでしたよ。
 見方が変わったのは、子どもたちと一緒に「花まるタイム」をやってみたときからかなぁ~。
 足を運んだクラスに、たまたま休みの子がいて、席が空いていたので、担任の先生から「ちょっとやってみませんか?」と言われ、やってみました。

 実際にやってみたのは初めてだったのですが、15分間通して、なんとなく子どもたちが「花まるタイム」を元気に頑張れる理由がわかった気がしました。

 ・子どもたちの元気に対し、私も負けないように頑張ると、子どもたちはもっと頑張っていたので驚きました!
 ・ブロックは、私も頑張るけど、子どもたちの頭の柔らかさには勝てない時もあって…。本気の大人に負けないように頑張るのが子ども、そう感じました。
 ・計算は、前の自分の記録更新のために、みんな頑張るんですよね。それを間近でみていると、子どもたちのくやしさ・うれしさが伝わってきて、自然と言葉をかけていました。
 ・書き写しも同じで、やはり間近で見られると、真剣な目で取り組んでいることが伝わってきました。そこですかさず認めると、終わった後に「見てみて!」と、頑張って写したページを見せてきてくれました。やっぱり見てほしいんだな、と、気持ちがすごく伝わってきました。
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「子どもたちの目線がわかったことが大きかったんですね」

そう返すと、
「子どもたちの目線がわかると、『あ、ここで認められるとうれしいんだな』というのが少しずつ分かってきて、そうすると、自分の子以外へも声をかけやすくなって、応援もしたくなりました!」

と、笑顔で答えてくれた。その笑顔には、「花まるタイム」に参加することが本当に楽しいんです!というメッセージが隠されているように思えた。
「情熱大陸」や「プロフェッショナル」など、自分の生きる道と据えた物事に対して、ひたむきに挑む人たちの生きざまがテレビ番組で流れているのを見ると、毎回感動してしまう。オリンピックを目指すスポーツ選手のこれまでの道のり、高校球児がわが校の勝利のために戦う甲子園などを見たときに湧いてくる感情も同じだろう。人が頑張っている姿を見ると、本当に心を打たれる。

子どもたちが目の前の課題を解決しようと必死になる姿や自分の成長のために頑張ろうとする姿を見て、花まるタイムに足を運んでいただく保護者や地域の方々も心を打たれたのだと、私は思っている。
頑張っている人を見ると応援したくなり、笑顔で応援をしてもらえると、されている側も非常にうれしくなる。「花まるタイム」を通して、地域の方・保護者と子どもたちの間で、これまででの学校では考えられなかった、「感動と応援を介した」大人と子どもの関係が築かれつつある。

2018年5月10日木曜日

武雄市朝日町にて、「花まるサムライ合戦」を行いました! 

56日(日)に、武雄市立朝日小の体育館にて、朝日町の子どもクラブの活動の一環として、「花まるサムライ合戦」を行いました。
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※子どもクラブ…地域の保護者さんが中心となって、子どもたちが楽しめる遊び・活動を提供する団体
※花まるサムライ合戦…スポンジ刀で、相手の紙風船を割っていきます。子どもたちは軍に分かれ、相手軍の大将を倒すことができれば勝ちとなります。
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朝日町の子どもクラブでの開催は今回で3回目。当日の参加人数は小中学生、大人を合わせて230名を超え、過去最大の人数で戦いました。


3回目ということもあり、子どもたちは合戦の戦い方の熟練度も増し、
・合戦中に、高学年と低学年が相談をしながら、敵軍に攻め入る
・むやみに正面から攻めるのではなく、敵の隙をついたり、ピンチの仲間のもとには、数名で駆け付けたりなど、周りをよく見て行動する

など、「チームの一体感」や「考えて攻める」ことを大切にする姿がたくさん見られ、子どもたちの成長を感じました。



また、今回は中学生、保護者の方々の参加も多く、
「子どもと一緒に、本気になって楽しめました!次は友達も連れてきます!」
「中学校の運動会で、学年対抗でやれると、一体になりながら、楽しくやれそうです!中学校にも来てください!」
など、好評の声をいただきました。


朝日町では、今年度もう1回実施予定です。
より子どもたちが「真のサムライ」に近づけるよう、「礼儀」についても楽しく学べるような仕掛けを入れていきます。


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花まる学習会野外体験コンテンツの一つ「花まるサムライ合戦」は、今回の武雄市朝日町のみならず、
様々な子ども向けイベント、学校行事でも開催した実績があります。

「子どもも大人も本気になって、一致団結して取り組む楽しさを体感できる企画」
として、好評を博しています。

開催をご希望される方は、以下のURLよりお問い合わせください。
http://www.hanamarugroup.jp/yagai/samurai.html

2018年3月22日木曜日

手作りなぞぺー問題集を6年生にプレゼント!

 武雄市の花まる学園では年間8~9回、各クラスで花まるスタッフによる思考力授業(通称、なぞぺ~授業)を行っています。なぞぺ~授業は、考えることを楽しむ心を育み、論理的思考力・自由な発想力を鍛えることを目的にした特別授業です。


『なぞぺ~』というのは、花まる学習会オリジナルの思考力教材の名前です。迷路や図形問題、論理問題など多種多様な問題があり、それらに「なぞなぞ感覚」で楽しめるように開発されました。

 なぞぺ~授業では、出題された全問を解き終わらせることよりも、その子自身が「この1問を自分で解ききった!」と思えることを大切にしています。クラスの先生や花まるスタッフがヒントをあげる時もありますが、「最後は分かった!解けた!」と思えるようにヒントの出し方を工夫しています。

 『なぞぺ~プリント』には、子ども達が作った問題が出題されることもあります。誰の問題がプリントに掲載されるのかを楽しみにしている子が多く、プリント配付直後は「○○君の問題だ!」「やった、載ってる!」という声がよく聞こえます。ただし、作問は発展課題で、「問題を作ってみたい!」という子だけが挑戦してきました。


 ある小学校の6年生クラスでの先月の『なぞぺ~授業』で、あえて「全員作問」の時間を設けました。4月から彼らの様子を見てきて、秋頃から論理的思考力がぐんと伸びたのを感じていました。やみくもに解き始めるのではなく、どういう道筋で解いたらいいかを考えたり、難しい問題から挑戦したりする子が増えてきたのです。そんな彼らだからこそ、少しレベルアップして「全員作問」に挑戦することにしました。

作問を始める前に『良い問題』のポイントを話しました。

①答え方ができるだけ少ない問題
例えば、ゴールまでの進み方が何通りもある迷路よりも、一通りしかない迷路方が良い問題です。

②「答えが絶対に決まる場所」を順番に解いていけば、必ず解ける問題
「なんとなく」ではなく「このマスには3しか入らないから」というような、「答えが絶対に決まる場所」を見つけ、丁寧に詰めていけば解けるのが良い問題です。

③誰に解いて欲しい問題かレベル設定されている問題
難しければ良い問題、というわけではありません。「簡単」「難しい」という感じ方は人によって違います。1年生にちょうど良いレベルの問題は、5年生によって簡単すぎてつまらない問題かもしれません。どんな人に解いて欲しいかで、問題の作り方は変わります。問題のレベルを調整する方法の一つは「絶対に決まる場所」の多さを変えることです。決まらない」ということは、それだけ場合分けを繰り返し、丁寧に詰めていかなければいけません。

 いざ作問に取り組み始めると、良い問題のポイントをどう押えるか、書いては消しを繰り返しながら試行錯誤する姿が見られました。
 ある女の子は低学年向けの図形問題を作っていました。作問の方法自体はとても簡単なのですが、どうしたら低学年の子にとって簡単すぎず、難しすぎない問題になるか一生懸命に考えていました。その結果、彼女の机の上には消しカスの山が…。
 スクエアパズルを作っていた男の子は、別解のない問題になるように何度も解きなおしていました。実は一カ所、別解ができるマス目があるのですが、ここまで考え抜いた過程が立派です。
 作問の面白さにはまり「もう1問作ってみます!」と作問シートをもらっていく子が多く、多めに用意していた用紙は授業終了と同時になくなりました。


 子ども達から提出された問題を実際に解いてみると、彼らなりの工夫がよく分かります。全部で約50問集まった問題、1つ1つが「良い問題」にこだわって作ったことが伝わってきました。

 そんな50問を1冊の問題集にして、6年生にプレゼントをしました。『なぞぺ~授業』で積み重ねてきたものがギュっと詰まった1冊です。表紙は担任の先生が今まで誕生日プレゼントとして描きためてきた、子ども達の似顔絵を使わせていただきました。
 問題集をプレゼントした後、ある女の子がこんなことを言っていました。

「中学生になっても、なぞぺ~の問題を作って妹に預けるね。」

 卒業生からの、なぞぺ~出題が今から楽しみです。 
 武雄市の6年生の皆さん、卒業おめでとうございます!

2018年3月7日水曜日

地域で見守る ~花まる支援員意見交換会より~

 学校現場で今注目されているキーワードの一つとして「コミュニティ・スクール」というものがあります。

文科省のホームページでは、
「学校と保護者や地域の皆さんがともに知恵を出し合い、学校運営に意見を反映させることで、一緒に協働しながら子供たちの豊かな成長を支え「地域とともにある学校づくり」を進める仕組み」
と説明されています。

 「地域とともにある学校」がどのようなものなのかは、地域・学校によって異なると思いますが、「官民一体型学校 花まる学園」の取り組みは、間違いなくその形の一つであると言えます。


「官民一体型学校の『民』は、民間企業の『民』であり、町民の『民』」

 民間企業である花まる学習会のノウハウを学校に提供するだけでなく、町みんなで子ども達の成長を見守り、応援しよう、というのが「官民一体型学校」の狙いの一つです。

 その仕組みとして、朝に行っている「花まるタイム」には、地域の方が応援に来てくださいます。子ども達と一緒に音読をしたり、テキストに「頑張ったね」と花まるをつけたり、「今日も元気がいいね!」と声をかけてくださったり。
 子ども達との関わり方は様々ですが、「我が子でなくとも、町の子に何かしてあげたい」という温かい想いは同じです。
 そんなふうに花まるタイムに足を運んでくださるサポーター(通称、花まる支援員)に支えていただきながら、官民一体型学校の取り組みは広がってきました。


 前置きが長くなりましたが、3月6日に東川登小学校で、花まる支援員の意見交換会が行われました。支援員の皆さんとは定期的に花まるタイムへの疑問、改善点などを話し合う場を設けています。


 今回、ある男性からこんなご意見をいただきました。

「花まるタイムが始まった3年前、元気よく・テンポよくということを聞いて、その元気の良さにのりきれない子もいるのでは、と心配した。3年経って子ども達の様子を見ると、そういう子はほとんどいないように感じる。ゆっくりな子もいるが、他の子と協力し合って取り組むことができている。」


 花まるならではの「元気の良さ、スピードについていけない子もいるのでは」というお声は、地域の方はもちろん、学校の先生方からもよくあがるものです。最初は抵抗感をもつ子もいるかもしれませんが、繰り返し行っていけば、その子なりに通る声を出せるようになるし、テキパキ切り替えて行動できるようになります。
 花まるスタッフだけでなく、3年間見守ってきてくださった地域の方も同じように感じてくださったのは、とても嬉しいことでした。


 そして花まるタイムとは関係なく、盛り上がったのが6年生の成長についてです。
6年生のクラスは毎朝みんなで決めた「学級の歌」を歌うようにしているのですが、支援員の皆さんは歌の時間から教室にいることが多いのです。
「春に比べて、良い声で歌えるようになったよね」
「綺麗にはもっていたよ」
「卒業式が楽しみ」
と優しい表情で言い合う支援員の皆さん。

 我が子、我が孫ではないからこそ、そういう見方ができるのかもしれません。

 両親、先生達とは違う視点で見守ってくれる大人がたくさん周りにいるのは、とても貴重なことです。「子育ては網で」というのは弊社代表高濱の言葉ですが、「親-子ども」「先生-子ども」の関係だけでなく、地域という「網」で子育てができるこの地域はとても恵まれています。そして、その網を作る場として花まるタイムが機能しています。






2018年2月22日木曜日

2月20日(火)1~3年生で青空協室を行いました!@朝日小

220日(火)朝日小で青空協室を行いました。

朝日小は全校生徒数が多いこともあり、今年度は「13年生」と「46年生」で分けて、青空協室を行っております。この日は「13年生」だけで青空協室を実施しました。


今回のプログラムは「シャッターチャンス」。
出されたお題にまつわる光景を、班全員でアイデアを出し合って表現します。

※今回のお題・・・「お正月」「冬のオリンピック」「節分」「お昼休み」「そうじ時間」

演じるときは「止まった状態で表現する」「言葉を発してはいけない」の2つのルールがあります。

これらのルールのもと、子どもたちは「どうやったら見ている人にわかってもらえるような表現を作れるかな?」と話し合って、練習をして、発表をします。


子どもたちが相談・練習できる時間は10分間。
短い時間で班全体の意見をまとめ、練習をし、完成させることは簡単なことではありません。

子どもたちの様子を見ていると、
・「『お昼休み』にみんなどんなことをやっている?」と12年生に積極的に話をふる3年生が増えていたこと
・「『冬のオリンピック』だから、『スケート』とか『カーリング』があったらわかりやすいよね」と、自分から意見を出そうとする12年生が増えてきたこと

など、チームとしてのまとまりが強くなってきている姿がたくさん見られました。



上の写真は、「そうじ時間」を表現しようとして、練習をしているところです。
この写真を見せたところ、このチームの子どもたちからは、
「ぞうきんを持っている子どもたちは、もっと顔を上げたほうがいいんじゃない?」
「ほうきを持っているチームは、どうやったらもっと『ほうき』をもっているように見えるかな?」
と、話し合いが活発になりました。


やるからには、もっといいものを見せたい!

そんな気持ちが伝わってくるような話し合いが、子どもたち主体で行われていることは、本当にすごいことです。



↑この写真は何を表現しているかわかりますか?ヒントは、一番左にいる男の子の手の形です。


年度当初こそ、なかなかチームとしてまとまりきれない時もたくさんあった子どもたちですが、一緒に活動をし、一緒に目の前の課題を解決していく中で、チーム意識が芽生えてきている姿がたくさん見られた今回の青空協室。
参観に来られていた方々も、子どもたちの成長をたくさん感じておられました。


次年度は、子どもも大人も一緒に知恵を出し合って取り組めるような、青空協室を実施していく予定です。




(参観された地域の方、保護者の声の抜粋)
3年生も慣れてきたようで、1年生をうまくリード出来ていました。5月から毎回来ておりますが、今回が一番まとまりよく、活動できていると感じ、成長を感じました。来年も楽しみにしています。
●「この班のお題は何ですか?」「冬のオリンピックです」ときちんと答えてくれる子どもたち。青空協室にも慣れ、みんなで考えている様子に成長を感じました。何回か見に行くと、子どもたちから「私たちのを見て!」と言ってくれます。とても嬉しいです。また来年の青空教室を楽しみにしています。
●子どもたちなりに、いいアイデアが出ているところが多かった。3年生が12年生をリードして感心しました。「冬のオリンピック」では「カーリング」が多かったですね。フィギュアスケートが多いかなぁと思いましたが…。ありがとうございました。
3年生が話をまとめ、一生懸命お世話していて成長を感じました。お題も色んな案が出ていて面白かったです。また、最後にはみんなが見ている前で、活動の感想もしっかり言えて、すごいなぁと思いました。今日はありがとうございました。

2018年2月8日木曜日

2月8日(木)青空協室@武内小学校~6年生との最後の青空でした!~

2月8日(木)武内小にて今年度最後の青空協室を実施しました。

今回のプログラムは「ジェスチャー合戦」。
「やさしい」「はやい」「かたい」などの形容詞を、言葉は使わず、ジェスチャーを使って、班全員で表現します。

発表する前に、くじで引いた「形容詞」から連想できる場面を、班全員で相談し、練習します。


このときの5,6年生のリーダーシップはさすがの一言。
「これをやって」と指示を出すだけではなく、「こういう風な動きをすると伝わりやすいよ」と、具体的な言葉で、また動きも駆使しながら、下級生にレクチャーする姿がたくさん見られました。

また、下級生からも「こんな動きはどう?」とアイデアが出てくる場面もたくさんありました。
色々な場所で、自分から積極的に意見を出せるようになってきていることは、成果の一つです。


さぁ、発表タイム。皆さんは、子どもたちが何の形容詞を表現しているか、わかりますか?





決して恥ずかしがらず、班で考えたものを堂々と表現する姿がとても印象的でした。
5,6年生が中心となって、引っ張ってくれた表れです。
6年生、今年1年、先頭に立って、背中と言葉で引っ張ってくれてありがとうございました!みんなの姿が下級生の取り組む姿勢にしっかりと伝わっていましたよ!


※ちなみに、上の映像は「かたい」を表現したものでした。

2018年1月31日水曜日

1月31日(水)山内東小にて 花まるタイム研修2回目

本日は、4月から「官民一体型学校」としてスタートする山内東小学校で花まるタイムの研修を行いました。


1回目の研修で花まるタイムの哲学、中身について、花まるスタッフより、レクチャーしました。

1月中旬から下旬にかけ、山内東小では、花まるスタッフが先生役となって、各学年・各クラスを順に周り、花まるタイムの体験を行っていました。

レクチャーと体験を経て、先生方は花まるタイムの流れ、雰囲気をしっかりとつかんでいただいたうえで、今回は「花まるタイムを進める」立場として、研修を受けてもらいました。



 花まるタイムでブラしてはいけないポイント、花まるタイムの目的の再確認を行った後、2名の先生に、実際進める役をやってもらいました。


なんと、校長先生も実演!
校長先生のはつらつとした声、頑張りを認めてくれる声掛けに、子ども役の先生方も自然とついていくような、楽しい雰囲気の中、研修を行うことができました。

今後、山内東小では各クラス、先生方が少しずつ花まるタイムの実践していきます。
来春からの本格スタートに向けて、着実に準備が進んでいるところです。

2018年1月30日火曜日

1月27日(土)花まるサムライ合戦 ~武内小 新春の陣~

提携している武雄市の小学校の一つ、「武雄市立武内小学校」にて、127日(土)に公開授業が行われた。

そこで公開した青空協室の活動で、今回は花まる学習会のサマースクール等でも大人気企画の一つである「花まるサムライ合戦」を実施。

武内小の子どもたちがこのサムライ合戦を行うのは2回目。

1回目を行ったのは11月。合戦後日、子どもたちにアンケートを採ったのだが、9割以上の子たちが「絶対にまたやりたい!」と回答していた。
また、数値的な結果のみならず、子どもたちの声からも、充実した活動であったことが伝わってきた第1回目であった。

(子どもたちの声)
2年生男子】
1回戦はまけたけど、2回戦は1234年生がはしっこに行って、56年生は真ん中から行って、てきがはしっこにきて、真ん中のてきがいなくなったから、はやくたおせました。
5年生女子】
とっても楽しかったです。理由は、紙風船を割れたし、下級生も楽しそうにやっていたからです。それに、これをやると、チーム力がもっと深めるからです。またやるなら、違うチームでやってみたいです。


子どもたちが楽しみにしていた中で行った2回目。
限られた時間での実施ではあったが、1回目から成長した姿をたくさん見せてくれた。
 

【変化ポイントその①】
~攻撃技術の向上から見えた「考える姿勢」~

例えば、一人ひとりの攻める姿勢。前回に比べ、むやみやたらに刀を振り回す子はほとんどおらず、相手のスキを見て攻めていた。時には、正面に向き合うのではなく、死角からスーッと入って「パン!」と一撃で仕留める子もいるくらい。
突っ込んでいくのではなく、「どうやったら勝てるのか」をしっかりと考え、実行する姿勢。この姿勢がそれぞれの中で高まっていることがしっかりと見てとれた。

【変化ポイントその②】
~主体的な攻め、守りから見えた、子どもたちの「よし、やってやろう!」という意志~

普段の青空協室同様、16年生の男女が混ざって戦いを繰り広げたサムライ合戦。

1年生だから、6年生だからというような、特別ルールは基本設けずに実施。
もちろん、1年生と上級生では体格差はある。ただ子どもたちは、そんなもの気にせず、どんどん攻めていく。
1、2年生の男の子も女の子も、攻撃隊に入ってどんどん攻め、上級生の風船をどんどん割っていく。その光景は圧巻であった。

56年生の女の子たちも負けずすごい。守備隊として引きつつ、スキを見つけると、一気に敵陣に駆け上がり、相手の大将をめがけて戦っている。

守備隊にいる子たちも、「怖くて前に行きません…」というわけではなく、相手が攻めてきたら率先して相手と戦おうとする。一時、「状態が良くないなぁ」と思えば、一度引いて、立て直し、そしてまた攻めに転じる。

自分の役目を意識し、そしてそれを全うしようと戦いに行く姿勢。彼らの姿を見ていると、「よし、やってやる!」と自らを奮い立たせて進んで行く「意志の力」が着実に育ってきていることがはっきりと見えた。

 
怖いから無理、相手の方が大きいから無理…、と諦めることはしない。
悲観的にならず、「じゃあ、どうしたら勝てるんだろう」と、自分にとっても、仲間にとっても嬉しい未来に向かって、頭を動かし、やってみる。うまくいかなくても、そこであきらめず、いったんは引きながら、またやってみる。

サムライで見せた彼らの姿は、社会に出たときに間違いなく必要となる思考の土台。
○みんなにとって最高の未来に向かって突き進んでいく意志。
○そのためにどうしたらいいのか考え、行動してみる姿勢。
 
「こうすれば絶対に上手くいく」という保証はない。大事なことは、そんな状況でも「やってみる」意志、姿勢を貫き続けられるかどうか。貫きつづけたからこそ、少しずつ道が見えてくる。それがあるから次につながるのだ。
 

11月にサムライをやってから時間は経っていない。間がなかったことも、子どもたちの姿に大きな影響を与えていたことの一因だろう。それでも、このサムライ合戦で、子どもたちがまた一つ大きくなったことは間違いないだろう。

2018年1月24日水曜日

1月24日 青空協室@橘小学校 ~学校の外でやってみよう!~

 橘小学校での今年度最後の青空協室を行いました。今まで青空協室は校内で行っていたのですが、2017年度の集大成として、初めて校外での活動に挑戦しました!


【青空協室とは…?】
 教科の枠に捉われずに、集団での課題解決型学習に重点を置いた様々なプログラムを行います。異学年混合の班で活動するのも特徴で、学年関係なく意見を言い合い、協力しながら自分達でどのように課題にアプローチするか決めていきます。同時にプログラムを通して自分達の学校・地域を色々な視点で見て、郷土愛を育むことも目的にしています。

 今回は学校から徒歩10分程の場所にある小野原(おのばる)地区という場所で活動しました。プログラム名は『ピクチャーリーディング』。白黒で印刷された写真をもとに、それがどこなのかを探します。
 例えば、ある班にはこんな問題用紙が配られました。

 C④は防火水槽の写真です。正解の場所に行くと封筒が置いてあり、クイズに答えてこの問題はクリアになります。ちなみにここのクイズは「ここの水は火事のとき、火を消すためにつかいます。火を消すためにもう一つ必要なものが、青空教室の活動範囲内にあります。それはなんでしょうか?」でした。
 少し歩くと…消化用ホースを発見!


 実は今回の活動では、保護者の方や地域の方にも参加していただきました。子ども達だけで解くのが難しい時は、大人の人に聞いてもOKというルールです。プログラムを通して、地域の方とコミュニケーションをとりながら、色々なことについて学ぶことができました。小野原地区外から参加された方は、子ども達との会話から「こんな場所にこんなものがあったんだ!」と新たな発見をされているようでした。




 
 全問クリアした班はスペシャルクイズに挑戦!
 これは小野原公民館に置かれているものです。何に使うでしょうか?

 答えは大豆などをすりつぶす、石臼です。学校の授業で使ったことがある高学年の子ども達は得意気に、低学年の子に教えてあげていました。





 最後は小野原地区を守る、学道の神「天神様」に挨拶をして終了です。
 2018年度の青空協室は、より一層地域との関わりを大切にした活動を予定しています。