提携している武雄市の小学校の一つ、「武雄市立武内小学校」にて、1月27日(土)に公開授業が行われた。
そこで公開した青空協室の活動で、今回は花まる学習会のサマースクール等でも大人気企画の一つである「花まるサムライ合戦」を実施。
武内小の子どもたちがこのサムライ合戦を行うのは
2回目。
1回目を行ったのは11月。合戦後日、子どもたちにアンケートを採ったのだが、9割以上の子たちが「絶対にまたやりたい!」と回答していた。
また、数値的な結果のみならず、子どもたちの声からも、充実した活動であったことが伝わってきた第1回目であった。
(子どもたちの声)
【2年生男子】
1回戦はまけたけど、2回戦は1,2,3,4年生がはしっこに行って、5,6年生は真ん中から行って、てきがはしっこにきて、真ん中のてきがいなくなったから、はやくたおせました。
【5年生女子】
とっても楽しかったです。理由は、紙風船を割れたし、下級生も楽しそうにやっていたからです。それに、これをやると、チーム力がもっと深めるからです。またやるなら、違うチームでやってみたいです。
子どもたちが楽しみにしていた中で行った2回目。
限られた時間での実施ではあったが、1回目から成長した姿をたくさん見せてくれた。
【変化ポイントその①】
~攻撃技術の向上から見えた「考える姿勢」~
例えば、一人ひとりの攻める姿勢。前回に比べ、むやみやたらに刀を振り回す子はほとんどおらず、相手のスキを見て攻めていた。時には、正面に向き合うのではなく、死角からスーッと入って「パン!」と一撃で仕留める子もいるくらい。
突っ込んでいくのではなく、「どうやったら勝てるのか」をしっかりと考え、実行する姿勢。この姿勢がそれぞれの中で高まっていることがしっかりと見てとれた。
【変化ポイントその②】
~主体的な攻め、守りから見えた、子どもたちの「よし、やってやろう!」という意志~
普段の青空協室同様、1~6年生の男女が混ざって戦いを繰り広げたサムライ合戦。
1年生だから、6年生だからというような、特別ルールは基本設けずに実施。
もちろん、1年生と上級生では体格差はある。ただ子どもたちは、そんなもの気にせず、どんどん攻めていく。
1、2年生の男の子も女の子も、攻撃隊に入ってどんどん攻め、上級生の風船をどんどん割っていく。その光景は圧巻であった。
5,
6年生の女の子たちも負けずすごい。守備隊として引きつつ、スキを見つけると、一気に敵陣に駆け上がり、相手の大将をめがけて戦っている。
守備隊にいる子たちも、「怖くて前に行きません…」というわけではなく、相手が攻めてきたら率先して相手と戦おうとする。一時、「状態が良くないなぁ」と思えば、一度引いて、立て直し、そしてまた攻めに転じる。
自分の役目を意識し、そしてそれを全うしようと戦いに行く姿勢。彼らの姿を見ていると、「よし、やってやる!」と自らを奮い立たせて進んで行く「意志の力」が着実に育ってきていることがはっきりと見えた。
怖いから無理、相手の方が大きいから無理…、と諦めることはしない。
悲観的にならず、「じゃあ、どうしたら勝てるんだろう」と、自分にとっても、仲間にとっても嬉しい未来に向かって、頭を動かし、やってみる。うまくいかなくても、そこであきらめず、いったんは引きながら、またやってみる。
サムライで見せた彼らの姿は、社会に出たときに間違いなく必要となる思考の土台。
○みんなにとって最高の未来に向かって突き進んでいく意志。
○そのためにどうしたらいいのか考え、行動してみる姿勢。
「こうすれば絶対に上手くいく」という保証はない。大事なことは、そんな状況でも「やってみる」意志、姿勢を貫き続けられるかどうか。貫きつづけたからこそ、少しずつ道が見えてくる。それがあるから次につながるのだ。
11月にサムライをやってから時間は経っていない。間がなかったことも、子どもたちの姿に大きな影響を与えていたことの一因だろう。それでも、このサムライ合戦で、子どもたちがまた一つ大きくなったことは間違いないだろう。